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【2CD】ベートーべン交響曲第3番「英雄」第8番他 宇野功芳 アンサンブルサクラ

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世にも珍妙?な記録です。

ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」、第8番、「コリオラン」序曲
シューベルト:「ロザムンデ」間奏曲第3番
ベートーヴェン:交響曲第3番のリハーサル
/宇野功芳(指)アンサンブルSAKURA(2000年7月9日、いずみホール)

宇野氏にとってこの「英雄」は3度目の録音。最初の新星日響盤('89)は、最初に発売された当初には十分刺激的ではありましたが、この後の再録音と聴き比べれば明らかなように、サントリーホールにムーディに流れてしまう音の捉え方が芯のある宇野節をほとんど捉えておらず、ティンパニも全く冴えず、それ以前に、オケの側が「普通でない」解釈を許容しきれず、必死に音を出さないことがプロの美徳と言わんばかりに事務的な演奏に終止しているのが残念で、趣向を凝らしたデフォルメが、単に奇異なデフォルメにしか聴こえない部分もありました。例えば第1楽章コーダで急激に音量もテンポも落として度肝を抜きますが、驚き以上の音楽的な訴えが湧き上がって来ません。2度目のアンサンブルSAKURAとの録音('96)はそのときの反省も踏まえてか、その部分で極端なピアニッシモにすることは避け、テンポのみ落とし、ティンパニも部分的に突出させて独特の威厳を表出しています。その他の部分も、前回の解釈を更に進化させた表現が登場し、強調すべきテンポ、強弱の差、ティンパニの突出などは、完全に純粋な感興が充満した音楽として迫り、ここで宇野氏の「英雄」像の一つの結論を出すに至ります。しかし、この時点で更に物凄い「英雄」が登場するなど誰が想像したでしょうか?3度目の2000年の大阪公演は、地元のファンの熱い要望に応えて実現したもので、並々ならぬ意気込みで演奏に臨んだ事は想像に難くないですが、「これはいくら何でもやり過ぎ」と、脱退してしまった団員が出たと噂されるほど、狂気の沙汰の爆裂を貫徹しているのです!第1楽章最初の2つの和音からして毛穴全開で血の大噴射!今までのどの録音よりもティンパニが熱い芯を湛えて打ち込まれますが、この和音にこそ、解釈の全てが凝縮されているのです。アンサンブルの精度も前回から格段に向上。楽想の変わり目でのテンポの変化もぎこちなさを脱却。

2か月前

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